2月7日発売の『群像 3月号』に「三つ星」がお題のコラムを書きました。タイトルにあるとおり、レシピブックをできるだけたくさん紹介しようとしたのですが、いかんせん枚数が枚数ですから早々にあきらめ、三冊だけ紹介することにあいなりました。すべて☆二つなのですが、その理由はさておき、どれもみな最高のレシピ本です。
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/02/07
- メディア: 雑誌
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レシピはすでにひとつの料理です。小説が現実の反映でも、現実に反映させるためのものでもなくて、すでにそこではなにかが起きているし、そことは言葉と言葉の、言葉と思惟の、思惟と思惟との関係のひらかれであり集中であるように、レシピは関係としての料理なのです。読んでるだけで、まだ食べてないのに「おいしそう!」じゃなくて「おいしい!」と思わず口にしている。もう何度この言葉を口にしてきただろう、わたしたちは表象を食べて生きている。いつも外だけが充実している。期待と不安に満ちあふれている。まだしてないのにした気になって、もうとっくの昔に過ぎたことなのに、し忘れていた用事のように思い出す。レシピは鶏肉や豚肉よりも直接的で、タマネギやニンジンよりもこの世界に連続している感情であり、畑や海や山のようにひろがる風景なのです。
- 作者: 小林ケンタロウ
- 出版社/メーカー: 文化出版局
- 発売日: 2003/06
- メディア: 単行本
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畑のそばでうまれたレシピ 温かい野菜料理 (オレンジページブックス)
- 作者: 植松良枝
- 出版社/メーカー: オレンジページ
- 発売日: 2005/12/02
- メディア: ムック
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- 作者: 高山なおみ
- 出版社/メーカー: アノニマスタジオ
- 発売日: 2005/04
- メディア: 大型本
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