Naked Cafe

横田創(小説家)

2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

時代の余白

「本当の自分」と呼ばれるものは、だいたいがだいたいにおいて、いや、すべてにおいて、どんな自分であっても暴力的なもので、この言葉には、自己の暴力を自己の外に向け変えることをよしとする神話(被害者意識)が働いている。同じように、男である自分/…

もてなしであり、こころであるもの

現代アートを積極的に見るほうではないが、ふと気づくと内藤礼の作品だけは見ていることに気づく。最初に見たのはテレビの特集で、いまも直島にある「きんざ」。より正確に言えば、古民家の壁と地面のわずかな隙間から水平に(!)差し込む光によって/にお…

落としもの

新潮 2008年 11月号 [雑誌]新潮社Amazon10月7日発売の『新潮 11月号』に短編小説を発表しました。正直、書いたというより、なにかに見入られ、呆然と眺めていたというのが実感で、わたしはまだこの小説を紹介する言葉を見つけられずにいます。だからこ…